姿勢分析を「楽」にするための診るべきポイント

リハビリ関連

セラピストの方は毎日患者さん、利用者さんの動作を観察して、問題点などを探し出していると思います。私も毎日臨床で患者さんの動作を観察して毎日分析しています。

 

 

ただやっぱり大変ですよね?

 

 

臨床6年目になりますが、未だに自信はありません。(←それはお前の実力不足や)

今でもそうですが、特に学生時代は苦手意識がかなりあり、レポートを書く時間はほとんどがこの動作分析を書くことに使っていたことを覚えています。

 

ですが臨床に入れる時間は決まっているので、なるべくスムーズに進めていくためには、分析を「楽」にしたいなという思いがあります。

 

「楽」にするためには、動いているものを見るよりも、止まっているものを見たほうが見やすいですよね?

 

そのため私は動作分析をする前に姿勢をまず分析する事をオススメします

今回はその姿勢分析をするにあたって、必要な要素を紹介していきたいと思います。

なぜ姿勢分析が動作分析につながるの?

動作分析が難しい・時間がかかる理由としては、見ないといけない場所が多すぎるからであると思います。

 

さらにそれを動きの中で見ていこうと思うと、もう何がなんやら訳が分からなくなってしまうわけですね。

よく職場の先輩などにも昔「問題点を絞って観察する方がいいよ」と指導を受けたことがありますが、

 

 

その問題点が分からんから苦労しているわけですね。はい、、、。

 

 

そのため動く前にある程度その人が、動き方にどんな癖があるのかを予想する必要があるのですが、そのときに姿勢分析が役に立ちます。

 

姿勢にはその人の生活上の癖や障害の影響が、すごい詰まっています。

例えば、最近よく言われている「スマホ首」なんかは生活上で反復して生じていますし、

右足を怪我している人は動く前から右足に体重をかけるのを無意識に避けたりしています。

 

 

あらかじめ姿勢を確認しておく事で、その人の動き方の癖がわかるので動作分析の時に見る場所を絞る事が出来ます。

 

姿勢を診るのも大変だ、、、。

問題点を絞り込こむために、姿勢を診ましょう。

でも私は思いました。

 

 

「でも姿勢を診るのもそんな簡単じゃないですよ!」

 

 

はい。

ぶっちゃけ難しいです。

 

今回はその中でも比較的簡単に見れるポイントを絞って書いていきたいと思います。

姿勢の診るべきポイント

まず姿勢を診る上で重要なことが、

  • 身体重心と支持基底面の関係性
  • 閉鎖性運動連鎖

です。

身体重心は見えていますか?

身体重心の高さは第2仙椎の前面にあると言われています。そのためだいたい骨盤のあたりを見てもらえたらいいんですが、実際問題結構見にくいと思います。

 

そのため、身体重心の位置を別の方法で見ていく必要があります。

身体重心を別の方法で見る方法としては、上半身の質量中心と下半身の質量中心を結んだ中点で見ていくと比較的見やすいと思います。

上半身の質量中心は胸骨剣状突起の高さ、第7〜9胸椎の高さ。下半身の質量中心は大腿骨の1/2〜2/3の高さにあると言われています。

支持基底面はどこですか?

まず姿勢において重要なこととして、

私たちはどんな姿勢でも、身体のどこかが必ず地面に接地しています。

 

この地面に接地している部分のことを、「支持基底面」と言います。

この支持基底面の中に自分の重心線(自分の重心から地面にまっすぐ伸ばした線)が入っている状態が力学的に安定した姿勢ということになります。

 

立位姿勢でいうと、支持基底面は両足と地面が接地している部分になります。

 

この接地部分から重心が外れると、重心を戻さない限り転倒することになります。

 

私たちはこの「重心を元に戻す」という役割を脚全体や体幹、場合によっては手も使いながらバランスをとっているわけですね。

 

閉鎖性運動連鎖とは?

じゃあそのバランスはどぉやってとっているの?

という事になると思いますが、今回は姿勢を見る向きとしては矢状面(身体を横から見た面)を前提にして話をします。

 

そのために必要な知識としてこの「閉鎖性運動連鎖(略語でCKCと言います)」というものがあります。

 

詳しい概念などは書籍やググってみてください。

 

ここでは難しい事は抜きにして簡単に言います。

 

要は足ついている状態の場合、

「1つの関節を単体で動かす事は不可能で、上下の関節の動きを必ず伴う。」

ということです。

 

さらにそれには前提条件があって、

必ず転けない事が条件になります。(=支持基底面から、重心線が逸脱しない事)

 

まぁ中にはわざと重心を外して、筋力でバランスを取るような超人もいますが、

そのような人は稀なので、今回の話では例外としておきます。

 

立位で見た場合、その人が手すりなど使わなくても立てている場合、この運動連鎖は適応されます。そしてそれにはいくつかのパターンがあります。

 

パターン1〜足関節が中間位から始まる運動連鎖〜

足関節が中間位の場合、その上の下腿は地面に対して垂直に立っています。

 

この場合は、膝関節・股関節が曲がってしまうと最終的に身体重心が支持基底面の中に留めておけないので、膝関節は伸展、股関節は中間位を保ちます。

パターン2〜足関節が背屈から始まる運動連鎖〜

足関節が背屈している場合、その上の下腿は必然的に前に倒れています。

 

その場合、膝関節が伸展してしまうと下腿と大腿が両方とも前に倒れてしまうため、その上の骨盤が足部にある支持基底面よりかなり前方へ移動してしまいます。

 

すると先ほど書いたように支持基底面の中に身体重心を保持できないので、転倒を防ぐために膝関節が屈曲して大腿を後ろに戻そうとします。その後大腿骨の上に乗っている骨盤は地面に対して水平位を保つようにするため、必然的に股関節が屈曲します。

 

パターン3〜足関節が底屈から始まる運動連鎖〜

足関節が底屈している場合、その上の下腿は後ろに倒れています。

 

その場合、膝関節が屈曲してしまうと骨盤はさらに後ろに倒れてしまうため、足関節が底屈している状態で膝関節が屈曲しているということはあり得ません

さらにいうと膝関節が伸展位でも骨盤が支持基底面より後方に移動してしまうため、膝関節の伸展も起こることはありません

 

ということは足関節が底屈しているときは膝関節は過伸展以外は起こりません。

(あくまでも足底面が全て地面に接している場合です)

 

姿勢の例~通常時~

例えば、膝が曲がっている人がいるとします。

 

膝が曲がるとその上の太ももの骨(大腿骨)は後ろに倒れます。

 

そのままでは身体は後ろに倒れてしまうため、その上の股関節が屈曲して、骨盤から上を前に戻そうとします。

 

仮にそのままの状態で股関節を伸展すると、その上にある骨盤や体幹はさらに後ろに倒れることになるため、そのような姿勢をあえてとる人はあまりいません。

 

股関節だけで修正できなければ、その上の腰椎が、それでもダメなら胸椎が、というようにしてバランスをとっていきます。

 

しかし、身体のどこか一ヶ所、もしくは数カ所の可動性が狭くバランスをとることができない場合、本来ならまずとらないであろう動きをします。

 

姿勢の例~股関節の可動域が狭い場合~

本来なら股関節が屈曲する事でバランスは取れるはずなのですが、股関節の周囲が硬く可動性が少ない場合は少し違います。

 

屈曲をしてバランスをとる事が出来ないため、股関節が中間位、もしくは伸展位になってしまいます。

 

そうすると、その上の分節で後方に偏ってしまった重心を前に戻さなければならないため、腰椎が過剰に前弯したり、頭部が前に突き出るような姿勢になってしまいます。

 

最後に

姿勢の評価を事前に行っておくことで、改善すべき動作の分析が比較的容易になります。

 

それは運動連鎖のルールから逸脱している部分は実際の動作においても使いにくい部分である事が多いからだと思います。

 

動作分析・姿勢分析はともに奥が深いですが、あまり難しく考えすぎても臨床には生かしにくいので、なるべく「簡単に」考えていきましょう!

 

まとめ

姿勢から問題点を推察するためには、

  • その人の姿勢は支持基底面の中に重心線が落ちているのか
  • 足から見たときに関節の動きは屈曲、伸展のバランスが均等に配置しているか。

を意識しています。

実際にはその部位には症状が無くても、そのバランスが崩れている関節に問題点がある事が多い印象です。

是非参考にしてみてください。

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