トリガーポイントを使った大腿四頭筋のほぐし方

トリガーポイント

今回は筋肉のほぐし方シリーズの大腿四頭筋です。

 

この筋肉はとてもメジャーな筋肉なので、リハビリ関連の職種の方以外でも名前くらいは知っている方も多いと思います。

 

筋肉自体もかなり表層にあるので触ることも容易にできますので、「大腿四頭筋のリラクゼーション」なんかは理学療法士の人であれば、誰しも一度はやったことがあるのではないでしょうか?

 

そんなめちゃめちゃ有名な筋肉ですが、正しく触ってほぐせている方はあまり多くありません。

今回はそんな大腿四頭筋のほぐす時のポイントをまとめて紹介します!どうぞ!

 

大腿四頭筋の解剖学・運動学

  ©teamLabBody-3D Motion Human Anatomy

大腿四頭筋は、大腿直筋・中間広筋・外側広筋・内側広筋の4つに分けられています。

主に膝関節を伸展させる際に使用される筋肉ですね。

それぞれの見ていきましょう。

大腿直筋

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起始:下前腸骨棘、寛骨臼上縁

停止:膝蓋腱介して脛骨粗面

作用:膝関節伸展、股関節屈曲の補助

 

中間広筋

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起始:大腿骨上2/3の前面・外側面

停止:膝蓋腱を介して脛骨粗面

作用:膝関節の伸展

外側広筋

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起始:大腿骨上3/4の後外側面

停止:膝蓋腱を介して脛骨粗面

作用:膝関節の伸展

外側広筋結構特徴的で、大腿骨の後面にわたるほど大きい筋肉です。

           ©teamLabBody-3D Motion Human Anatomy

 

内側広筋

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起始:大腿骨柤線の内側唇、転子間線の下方半分、内側顆上線の上方半分

停止:膝蓋腱を介して脛骨粗面

作用:膝関節の伸展

大腿四頭筋の過剰使用と不使用のパターン

大腿四頭筋の不使用パターンは個人的にはあまり経験がありません

 

どちらかというと、運動療法中に股関節の伸展を代償して、大腿四頭筋が過剰使用となることが多いように感じます。

 

これはハムストリングスの記事でハムストリングスの不使用パターンとして紹介しました。

参考

トリガーポイントを使ったハムストリングスの簡単なほぐし方
筋肉のほぐし方シリーズの第2弾はハムストリングスのほぐし方です。 ハムストリングス起立時や段差の昇段時など、日常生活でかなり使用頻度としては高い筋肉であると思います。 効率よくこの筋肉を使っていく為には、筋肉がガチガチに...

 

 

そのほか、姿勢の影響から骨盤が過剰に前傾している方の場合、大腿四頭筋が短縮位となる為筋の筋の柔軟性の低下を招きます。加えて、骨盤前傾位になることで、アナトミー・トレインでいうスーパーフィシャル・フロント・ライン(SFL)の一部である、腹直筋との連結が過剰になってしまい、より過剰使用を起こしやすくなります。

 

 

リハビリ中でよくあるパターンとしては、変形性の膝関節症の患者さん・利用者さんに対して大腿四頭筋の筋力トレーニングを過剰に行ってしまい膝関節の疼痛を増強させてしまうなどがあります。

 

 

他には座位で行う重錘トレーニングなどで膝関節に過剰な牽引ストレスを引き起こしたりすると、大腿四頭筋が牽引ストレスに対して過剰に収縮しなければいけない為、トリガーポイントを活性化させる要因となり得ます。

 

重錘はかけている負荷量が目で見てわかりやすい為、相手側のモチベーションを維持したり・高めたりする上では有用であると言えますが、簡便な故に日々の確認を怠ってしまうと、不要な疼痛を起こす要因となります。負荷量を調整するときは、必ず過負荷になっていないか筋だけでなく関節に対するストレスや代償動作の有無なども十分に評価するようにしたいですね。

 

大腿四頭筋の関連痛

大腿四頭筋の関連痛は主に膝関節に疼痛を起こします。

それぞれ大腿直筋・中間広筋・外側広筋・内側広筋で関連痛領域は異なります。

大腿直筋

©teamLabBody-3D Motion Human Anatomy

大腿直筋の関連痛は、膝関節の前面から膝蓋骨下方にかけての疼痛があります。

 

中間広筋

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中間広筋は大腿部前面に疼痛を起こします。特徴は膝関節までは疼痛が行かないことですね。

 

外側広筋

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外側広筋は膝関節の外側にかけての疼痛を起こします。大腿部外側の疼痛は他には大腿筋膜張筋などがありますが、外側広筋特徴としては膝関節をまたいで関連痛を起こすところですね。

 

内側広筋

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内側広筋は膝関節内側に疼痛を起こします。内側広筋の特徴としては、膝関節よりやや上方に関連痛が起こることです。ちなみに膝関節より下方内側に疼痛が起こる場合は縫工筋による関連痛である場合があります。

 

大腿四頭筋のほぐすポイント

大腿四頭筋のほぐすポイントとして、大腿直筋と中間広筋は主に起始部周辺にトリガーポイントが形成されやすいのと、外側広筋・内側広筋は膝関節の近くにトリガーポイントが形成されやすい為、それぞれ意識してほぐすと良いと思います。

大腿直筋のほぐしポイント

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大腿直筋のトリガーポイントは主に起始部周辺に発生します。周囲には腸腰筋の停止部のあるため、腸腰筋と大腿直筋間の滑走不全などがある場合、股関節の協調的な動きが阻害されている場合もあるため、丁寧にほぐすと良いと思います。

注意点としては、大腿部の内側には大腿動脈が走行しているので、圧迫するときに血管を圧迫しないように配慮が必要です。

 

中間広筋のほぐしポイント

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中間広筋も起始部周辺にトリガーポイントを形成しやすいです。ただし、中間広筋の場合、上に大腿直筋が存在しているため、横から避けて入っていかないといけないため、少しコツが入ります。

イメージとしてはまず、大腿直筋の筋腹に触れたらその縁を触りに行くように指を内外側のどちらかにずらします。そこで「ストン」と落ちるところがあるので、そこから中間広筋に触れて行きます。

外側広筋のほぐしポイント

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外側広筋のトリガーポイントは膝蓋骨の上方外側に形成されやすいと言われています。

また外側広筋は後方にまで付着している筋肉のため、大腿後面の硬さにも関与しています。

そのため大腿前面だけではなく、後面も意識してほぐしていくと良いと思います。

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内側広筋のほぐしポイント

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内側広筋のトリガーポイントは膝蓋骨の上方内側に形成されやすいと言われています。

内側広筋の場合、大腿内側には内転筋群があるため、大腿前面を意識しながらほぐした方が良いと思います。「内側広筋だと思っていたら、縫工筋や薄筋だった」みたいなことがあり得るので注意しましょう。

最後に

大腿四頭筋はどちらかというと、「ガンガン鍛えましょう!」のイメージがあるかと思います。

ですがトリガーポイント的に見ると膝関節痛の要因であったり、リハビリの動作場面を見ても代償動作を作りやすい筋肉でもあると思います。

そのため、鍛える視点とほぐす視点の両方を持ちつつ臨床に生かしていけたらなと思います。

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