トリガーポイントを使うことについてのデメリットとは

トリガーポイント
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今回の記事はトリガーポイントを否定している記事ではありません

 

 

現在、当ブログではトリガーポイントの知識を様々な角度でお伝えしているつもりです。

まだまだ不十分ですが、これからもっと皆さんにトリガーポイントの知識をお伝えしていきたいとも考えています。

 

実際トリガーポイントの概念を知っていると、様々なことに応用ができるため、かなり利点が多いと感じていますが、物事にはメリットがあればデメリットもあります。

 

今回はトリガーポイントの知識を勉強してきた私が考えるトリガーポイントのデメリットを紹介していきます。

トリガーポイントのメリットを先に知りたいという方はこちらを参照ください

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なぜわざわざデメリットを考えるのか?

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なんで自分が好んで勉強している概念のデメリットを考える必要があるのか。

 

それは自分の考えが独りよがりの押し付けにならないようにするためです。

 

私は、全てにおいて完璧な理論というものはこの世の中には存在しないと思っています。

物事には長所と短所が混在していて、長所をどのように生かしていき、短所をカバーできるかが重要です。

 

書籍やネット上にある情報というのは、長所を全面に押し出して表現されていることが多いので、それだけを調べるだけでは、

 

「なんだ。これだけ知っていればいいんじゃん!」

 

と、短絡的な考えになってしまいます。

 

そして勉強すればするほど、その概念や手技に適応しない人に対して

 

「やる気がない」

「自分の適応外だ」

 

上手くいかない理由を相手に作ってしまったり、すぐに諦めてしまったりしてしまう可能性があります。

 

偉そうに言いましたが、これは私自身のことです。以前私はある手技の勉強に没頭していた時期がありました。その時は自分が思うような変化が出せない時に、「相手の緊張が高くて、上手く誘導できなかった」とか「これは自分の適応外だった」とすぐに決めつけてしまっていた時期がありました。
今思えば本当に情けないというか、傲慢であったと思います。
そのほかには、今自分が勉強していることの長所と短所は把握して、より強みを生かしていけるような使い方がないかを考えるきっかけにもなると思います。

トリガーポイントのデメリット 〜個人的な意見〜

 

個人的に考えるトリガーポイントのデメリットは

  • 痛い
  • 理論的な背景がまだ曖昧な部分が多い
  • トリガーポイントのリリースの方法が決まっていない
  • 評価が主観的なものに偏りやすい

ざっくりですが、このようなものがあると思っています。

特に、評価が主観的なものになりやすいにことに関しては、客観的指標が不十分になりやすいので、相手に説明する時に説得力にかけてしまったり、相手の調子に左右されてしまうので、十分な仮説・検証が行えない場合があります。

トリガーポイントは痛い

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トリガーポイントをリリースする場合、確実に痛みを伴います

トリガーポイントはその周囲の神経が過敏になっている状態なので、軽い接触でも痛みが出ることもあります。

 

人によっては、この痛みがかなり強いのでトリガーポイントをリリースしたくても、防御性収縮が出てしまったり、痛くて「やめてほしい」とおっしゃる方もいます。

 

相手の状態を判断しないで、むやみやたらに行うと安易に痛みを出現させるため、患者さんとの関係性が崩れてしまう場合もあります

 

理論的な背景が曖昧

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トリガーポイントは筋節内にできた硬結部位であり、その硬結部位が周囲の神経・血管を圧迫したりするため、痛みや痺れを引き起こすとされています。

 

、、、と言われるとなんかしっかりしている感じがするのですが、このことに関してはまだ十分にわかっていない事も多いです。

 

特に関連痛に関しては、なぜ離れた部位に痛みが出るのかなどはわかっておらず、臨床経験に基づくもの多いとされています。

自分が不勉強なだけかもしれませんので、もし詳しい方がいればぜひ教えてください!

トリガーポイントをリリースする方法が決まっていない

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トリガーポイントというのは、手技ではなく概念です。

 

そのため、トリガーポイントをリリースする方法というのは明確に決まっているわけではないので、

 

「この筋のトリガーポイントをリリースするためには、〜したらいいよ」

 

という具体的な方法が定まっていません。

 

書籍などでも、様々な方法が記されており、マッサージ系の手技もあれば、ストレッチ系の手技もあり、どれをやったら良いのかわからなくなってしまいやすいです。

 

評価が主観的なものに偏りやすい

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トリガーポイントは痛みのある部位で、原因となる筋が特定できることが強みです。

 

しかし、痛みというのは主観的な感覚であるため、定量評価が難しいというデメリットがあります。痛みの評価にはNRS(Numeric Rating Scale)などの客観的な評価はあるのですが、尺度が順序尺度(指標同士の間隔が均等ではなく人によって異なる尺度のこと)であるため、やはり客観性には乏しいのではないかと思います。

 

そのほかにも痛みの場所を聞きすぎて、そこまで気にならなかった痛みを思い出してしまうことで、痛みを逆に強くしてしまう可能性もあります。

 

短所を補っていくための提案〜私の場合〜

以上のように、デメリットをあげていきました。

このようなデメリットを克服するために、普段意識していることを紹介していきます。

 

自分自身が上手くなること

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トリガーポイントをリリースするためには、Dr.Pickという人が提唱しているリリースの階層の中でも治療層(リリース層)という部分でアプローチしていく必要があります。

Dr.Pickはリリースの階層を

  • 表層
  • 治療層(リリース層)
  • 拒絶層

と分けています。

この時注意が必要なのが、この階層は解剖学的な層ではなく、相手の主観的な感覚の層であるとされています。

 

そのため、相手との関係性や自分自身の治療手技の習熟度によってこの治療層の範囲を広げることができるとされています。

 

上手く治療層でアプローチすることができていれば、「痛いけど気持ちい」というような不快感が最小限に抑えることができ、かつ効果も高いため、常に自分の技術を高めていくことは考えています。

 

トリガーポイントを痛みだけでとらえない

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トリガーポイントは痛みに対する概念であるとされることが多いです。

しかし実際は、筋節ごとに筋繊維が短縮している部位があるため、痛み以外にも筋出力の低下や伸張性の低下、協調性の低下を起こします。

 

この理論に関しては、解剖学・生理学・運動学で説明することができるため、痛みだけではなく、同じ部位の筋力や関連する関節の可動域・協調性などを評価することで、痛みの理論の曖昧さを補得るのではないかと思います。

 

色々なリリース方法を患者さんによって変えていく

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具体的なリリースの方法が決まっていないということは、逆に言うとどのような方法でもいいということになります。

 

もちろん、リリースするためにはそれなりの圧を加える必要があったり、トリガーポイントをしっかり見つけるといった条件はあると思います。

 

ですが、それらを踏まえれば、何か新しい特別な技術の習得は必要がないため、すぐに取り組むことができます。

 

例えば、ダイレクトストレッチのような直接圧迫するような刺激は苦手という人にはストレッチ系の方法でリリースを行うなど

 

最初のうちは自分の得意な手技を使って、トリガーポイントをリリースしていけばいいんじゃないかなと思います。

 

ちなみに私は、ダイレクトストレッチやストレッチ系の手技でリリースすることが多いです。逆にマッサージ系の手技やストローク系の主義は得意ではないので、絶賛練習中です(笑

 

客観的指標を用いる

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これは先ほど書いたことと重なる部分も多いのですが、トリガーポイントを痛みに対しての概念だけではないと考えれば、姿勢観察や動作観察などの客観的な指標での評価を付け加えることで、より信頼性の高い評価になります。

 

姿勢観察などの客観的な指標を組み合わせることで、相手に痛みを無理に聞かなくても原因となる部位が絞り込みやすくなります。

 

そして、姿勢や動きとの関連性が見つかれば患者さんに説明するときに説得力も高まるので理解も得られやすいと思います。

姿勢分析からトリガーポイントを「楽」に見つける方法
どうも! 脱力系理学療法士のおはぎです! トリガーポイントの少し応用的な使用の仕方の紹介をしていきたいと思います。 トリガーポイントの概要については以前の記事をご覧ください! 症状の訴えだけじゃわ...

最後に

今回はトリガーポイントのデメリットとそれを補う方法を紹介しました。

 

今回の話に限ったことではないですが、物事にはメリットとデメリットという両面が存在しています。メリットを最大限に生かすためにはデメリットをいかに、他で補うのかが重要であると感じています。

 

今回の記事をきっかけにみなさんの持っている知識に関して、振り返るきっかけになればと思います。

 

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