アナトミー・トレインの調整が「楽」になる手技を紹介

リハビリ関連
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今回はアナトミー・トレインのリリースを簡単にするための知識の紹介です。

アナトミー・トレインを評価することは難しい?

アナトミー・トレインの知識は全身の繋がりを「楽」に理解できるので、私自身も常に臨床で意識している視点ではあります。

 

 

アナトミー・トレインの異常を判断するには、姿勢分析で判断する事が基本的な方法だと思いますが、なかなか姿勢分析だけで判断することは難しいと思います。

 

 

書籍ではモデルの方は服を脱いでくれているので比較的見やすいですが、日本では基本的にリハビリ中に服を脱がすことは難しいので、より分析が困難になると思われます。

 

 

さらに各ラインの異常を来している原因となる筋を判断する事は姿勢を見るだけでは困難である事が多いです。

 

アナトミー・トレインの書籍には経絡との類似性についてすでに記されています

 

経絡とアナトミー・トレインについて

経絡のアプローチは経絡を通じて各臓、腑の働きを整えていくものであると思います。

 

よく五臓六腑という言葉を聞いたことがあると思いますが、これは肝、心、脾、肺、腎と言われる臓と、胆、小腸、胃、大腸、膀胱、三焦と言われる腑というものを表しています。

 

 

経絡はこれに心包という臓を加えて六臓六腑で考えています。

 

 

各臓と腑に経絡があり、合計で12本が左右にあります

 

さらに中心を通る任脈と督脈、帯脈があると言われています。

 

この中心の脈はそれぞれ身体の前面、後面、側面の動きに関与していると言われています。

 

各経絡は臓腑でセットになっていて、肝と胆、心と小腸、心包と三焦、脾と胃、肺と大腸、腎と膀胱という組み合わせになっています。

 

経絡では臓の方がより身体の深いところを通っていると言われています。

そのため臓の経絡を陰腑の経絡を陽と表したりします。

 

Oriental-Physio-Academyの波田野先生は、このアナトミー・トレインと経絡の類似性を使った経絡導診法というもの使ってアナトミー・トレインの調整をしています。

 

興味のある方はセミナーを受講してみてください。

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各経絡とアナトミー・トレインの関係性としては、

肝経:深前線(DFL)に相当、一部に脾経・腎経
胆経:外側線(LL)に相当
心経・小腸経:深後腕線(DBAL)に相当
心包経:浅前腕線(SFAL)に相当
三焦経:浅前腕線(SBAL)に相当
胃経:浅前線(SFL)に相当
肺経・大腸経:深前腕線(DFAL)に相当
膀胱経:浅前線(SBL)に相当

 

とされているので、経絡に対してアプローチすることが、アナトミー・トレインへのアプローチになるということになります。

 

経絡へのアプローチは基本的には経穴(ツボ)を使用するので、短縮している筋を見つけるということしなくても大丈夫なので、比較的取り入れやすいと思います。

 

私は実力不足もあって、これだけでは十分な効果が出せない事もあるので、その後原因筋に対してのアプローチも併用して行っています。
やっぱり個人的には患部外からのアプローチだけで解決できる自信が持てないので(笑

 

アプローチに対しての類似点

経絡は見た感じがアナトミー・トレインと似ているだけではありません。

アプローチの考え方も似ていると思います。

 

経絡の異常とそれに対するアプローチ

経絡の異常は、臓にもともと異常があるとされておりその異常が腑へ波及することで症状が出現するとされています。

そのため経絡へのアプローチはまず陽経に対するアプローチをしてから、陰経に対するアプローチを行うとされています。

 

例えば、膀胱に異常がある場合、もともとの異常が腎にありそれが膀胱に波及して異常を起こしていると考えます。

 

アナトミー・トレインの異常とアプローチ

アナトミー・トレインはまずDFLに異常が起きて、表層のラインが代償しているため主な症状は表層のラインに出るとされています。

 

そのためアプローチとしては表層のラインの調整を行った後、深層にあるDFLに対してアプローチしていくとされています。

 

 

表現が異なるだけで、基本的に経絡もアナトミー・トレインもアプローチ方法としては、表層から深層へアプローチしていくという点で共通していると思います。

 

アプローチの例

今回はSBLの異常を1つ例にとって見ます。

SBLとは身体の後面を通っているラインのことで、身体を後ろに反らしたり、下肢を伸展させたり(膝関節は屈曲です)する作用があります。

 

経絡としては膀胱経に該当します。

 

アナトミー・トレインのアプローチではここから原因となる筋を評価してアプローチをしていくなどをしてくのですが、経絡のアプローチでは経絡の異常があった場合、アプローチする場所(ツボ)がすでに決まっています。

 

膀胱経の原穴いわれる京骨をトリガーポイントと同じ要領で虚血性圧迫などでアプローチしていきます。

 

その後に膀胱経と対になっている腎経に対してもアプローチしていきます。

腎経の原穴は太渓と言われるところなのでこれも先ほどと同じようにアプローチしていきます。

 

この後にまだ症状が残存している場合は、より詳細な評価を行い原因となる筋に対してアプローチしていくという流れになります。

 

事前に経絡の知識をもとにラインのリリースを行っておくと、評価をいちいち難しく考えずに済むので個人的には重宝しています。

 

最後に

実際は西洋医学も東洋医学も物の言い回しが異なるだけで、実際はそんなに言っていることは変わらないというのが個人的な考えです。

 

経絡といっても実際行なっていることはアナトミー・トレインへのアプローチとなんら変わりないと思います。

 

そのため経絡の知識をアナトミー・トレインのラインをアプローチするときの1つの指標として、使用していくといいのではないかと思います。

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