中枢疾患に対してのトリガーポイント的介入について〜反張膝に対してアプローチを中心に〜

トリガーポイント
3dman_eu / Pixabay

どうも!

脱力系理学療法士のおはぎです。

 

回復期でよく見る疾患シリーズです。

その他の回復期でよく見る疾患シリーズはこちら

回復期に多い!?膝の痛みをトリガーポイントの知識を使って「楽」にする方法
どうも! 脱力系理学療法士のおはぎです! 今回は臨床で比較的遭遇する事の多い、膝関節の痛みについてです。 膝の痛みについて〜変形しているから痛いんですか?〜 膝関節の痛みを訴える人は、...
回復期に多い!?腰の痛みをトリガーポイントの知識で「楽」にする方法
どうも! 脱力系理学療法士のおはぎです! 今回は入院患者さん以外でも訴えの多い腰痛に関して、トリガーポイントの概念を使用しながらセルフケアを中心に紹介していきたいと思います。 ...
回復期に多い股関節の痛みについてトリガーポイント的に考える
どうも! 脱力系理学療法士のおはぎです! 今回は回復期に多い痛みシリーズの股関節の痛みについてです。トリガーポイントの知識と個人的経験をもとに回復期でよく遭遇する股関節の痛みについてセルフケアも踏まえて紹介していきます。...

 

 

今回は中枢疾患、特に脳卒中に関してトリガーポイント的な介入を中心に紹介していきたいと思います。

中枢疾患は、回復期でもよく経験する疾患です。

私の勤務している病棟でも時期により多少前後しますが、中枢疾患の方が約半数近くいます。

疾患概要

脳卒中とは

以下引用

脳を栄養する動脈の閉塞、または狭窄のため、脳虚血を来たし、脳組織が酸素、または栄養の不足のため壊死、または壊死に近い状態になる事

引用:Wikipedia

 

 

 

私たち医療職種は脳血管障害の方が聞き慣れているかもしれません。

 

脳卒中は病態によっては脳出血と脳梗塞に分けられ、脳梗塞はさらにアテローム性梗塞ラクナ梗塞心原性脳梗塞に分けられます。これは血管が梗塞した原因となる物の違いにより区別されます。

比較的太い血管が梗塞するのがアテローム性と心原性の脳梗塞でラクナ梗塞は比較的細い血管が詰まります。

疾患の重症度は血管の太い・細いで決まるわけではありません。人によってですが、かなり広範囲の出血や梗塞でも障害の程度は軽度であったり、かなり小さい範囲の梗塞でもかなり重い障害が残る場合もあります。

 

症状は脳の部位によって様々です。主には上下肢の麻痺や失語などの高次脳機能障害などがあります。

 

治療

これは脳梗塞か脳出血によって異なります。

両者ともに急性期は血圧コントロールが重要になるのですが、この2つはコントロールの仕方が真逆になります。

脳梗塞は基本的には降圧はしません。

脳出血は基本的に急性期を除き、降圧しコントロールしています

基本的にリハビリが介入できるようになっている状態であれば、全身状態は比較的落ち着いていますが、特に急性期でリハビリ介入される場合は、血圧の変動は確認しながら行なっていくことが重要です。

 

基本的にはリハビリの介入が直接麻痺を改善させたり、神経に作用して機能を回復させるということはないと思っています。麻痺の回復過程に応じて適宜運動の負荷量や難易度を変更して介入していくことが多いと思います。これには賛否あると思いますが、一個人の意見として聞いてください。

 

私が学生の頃に先生から言われたこととして

「片麻痺のAさんは、もう今までのAさんではなく、片麻痺のAさんという新しい存在に生まれ変わったんだ。だからその新しく生まれ変わった身体でどうやって動いていくかをリハビリしていかなければならない。」

ということが印象に残っています。(若干思い出補正で文章変わってるかもしれませんが笑)

 

この言葉が非常に印象に残っているので、私のリハビリの軸はここにあります。

 

中枢疾患のトリガーポイントアプローチについて 〜反張膝を中心に〜

中枢疾患の方でリハビリを行うときに、障害の程度によって様々ですが個人的によく悩む所として、歩行中の反張膝に対してのアプローチです。

 

反張膝とは歩行中に膝関節が曲がることが出来なくなってしまうため、歩行時の重心の上下運動が妨げられたり前方への推進力にブレーキをかけてしまうなど歩行効率を低下させ、効率の悪い歩行となってしまいます。

 

また繰り返し反張膝が起こることで、膝関節に負担がかかり膝関節の変形や痛みを引き起こすこともあると思います。

反張膝の原因となるトリガーポイント

 

原因は様々なものがあり、患者さんの状態によっても異なると思いますが、

  • 大腿四頭筋(特に大腿直筋)の過剰使用
  • 前脛骨筋の収縮不足
  • 下腿三頭筋の過緊張
  • 腓骨筋、ハムストリングスの過緊張
  • 足底筋膜の短縮

などが個人的にては多いのではないかと思います。

 

そのため上記の筋をまずはリリースして、その後に過剰使用している部分と収縮は不足している部分のバランスを整えるように運動療法を行っていくという流れになります。

 

ちなみにトリガーポイントは関連痛が有名ですが、実際は筋節が短縮してしまうため、筋出力も低下しますし、柔軟性も低下します。そのため、痛みが出ていない場合でもトリガーポイントを評価してリリースしていくことはその後の運動療法を効率よく「楽」に行うためにも重要であると私は考えています。

反張膝に対する運動療法

トリガーポイントのリリースが終わったら、次に運動療法を行っていきます。

先ほど書いた、反張膝の原因になる筋の過剰使用を抑制して、収縮が不足しているところが収縮しやすいように運動していくことが原則になると思います。

 

過剰使用を抑制する筋→大腿直筋・下腿三頭筋・ハムストリングス・腓骨筋・足底筋膜

収縮を促していく筋→前脛骨筋・下腿三頭筋・ハムストリングス・腓骨筋

 

下腿三頭筋・ハムストリングス・腓骨筋は歩行時のどの相で反張膝が出現するかによって過剰使用しているのか、収縮を促していくのが異なります。

例)

  1. 大腿四頭筋の過剰使用で反張膝が出現する場合、歩行時ではローディングレスポンス(LR)〜ミッドスタンス(MSt)で起こることが多いです。これは大臀筋やハムストリングスの収縮不足しているため大腿四頭筋で下肢の支持性を代償しています。その場合、ハムストリングスの収縮は促していく必要があります。
  2. MSt以降で反張膝が出現する場合、腓骨筋・ハムストリングスが過剰収縮しているため、立脚後期に下肢が全体的に前傾出来ずに起こる場合があります。この場合はハムストリングスは過剰しようしているため、収縮を抑制していく様に使用していくのことが必要になります。

 

前脛骨筋の収縮を促していくときは、遠心性収縮を促していきたいので、必要に応じて下肢装具を使用したりすることもあります。その場合は足継手がゲートソリューションのものを使用し、油圧制動の程度を調整します。ここは今回のテーマと異なるのでまた機会があれば話したいなと思います。

今回は装具を使用しない方法を紹介します。

個人的に前脛骨筋の遠心性収縮を促しやすい方法は、柔らかい地面を歩くことです。

 

もちろん柔らかすぎるとバランスが悪くなるので歩きにくいですが、地面の硬さを柔らかくすることで、踵接地時の衝撃を減ります。そのため踵からの床反力を減少させ、足関節の底屈モーメントを減らすことで、前脛骨筋に対しての負荷量を減らすことができると考えています。

 

この方法を応用すると、靴の中敷を柔らかいものに変更するだけでもうまくいく場合があります。

 

最後に

今回は中枢疾患の方でよく見る反張膝に対してのアプローチについて紹介しました。

改めて自身で文章にして見ると、トリガーポイントといっても特に難しいことはしておらず、一般的なアプローチ方法であることが多いと思います。

中枢疾患の方の症状は本当に多様なので、基本的には動作や姿勢をよく観察して適宜評価し仮説・検証を行っていくことが一番重要であると思います。その中にトリガーポイントの概念があると少し仮説を立てるときや検証するときもセラピストが「楽」になるのではないかと思っています。

拙い文章なので、内容もわかりにくかったと思います。もしよくわからないことがあれば、Twitterでもコメントでもいいので連絡ください。一緒に悩みたいと思います(笑

 

タイトルとURLをコピーしました